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従来から受け継がれた方式から、近年のメカトロニクスまで、モジュール化を含んだ最新の機械設計の勘どころをご紹介します。

   

機械設計者 知っておきたい技術 | 機械加工

機械加工

機械加工編

加工方法の知識を身に着けることは、機械設計者にとって重要なスキルの一つです。なぜなら、自分が設計をする機械や装置、製品を構成する部品をどんな加工方法によって造れば良いか、コスト、納期、精度を確保するにはどうしたら良いか、設計上の判断をしなければならないからです。また、必要に応じて図面に指示することが大切です。

加工の種類

加工の種類

切削加工

切削加工は古くから存在する加工方法の一つです。金属の加工をはじめ、プラスチックや木材などを刃物(エンドミル、バイト、ドリルなど)を用いて目的の形状に加工する加工方法です。代表的な加工機はフライス盤や旋盤といった機械設計者ではなくても多くの人が知っている加工機があります。切削加工は大別すると3つの方法に分けられます。

・フライス加工

エンドミル(円筒状の刃物、下写真)を高速で回転させ切削加工します。材料はX-Yテーブルの上に取つけられたバイス(万力)に保持され、エンドミルはZ軸に固定され、材料をX-Yテーブルにて左右に移動させて加工します。深さ方向はエンドミルの取付けられたZ軸を上下に移動させて行います。現在では数値制御化されたNCフライスやMC(マシニングセンター)など自動機が発達しており、汎用フライス盤は主に角ばった形状の加工に用いられます。

エンドミル

・旋盤加工

フライス加工ではエンドミル(刃物)が回転して加工したのに対して、旋盤加工は材料を回転させて加工します。バイト(刃物、下写真)と呼ばれる工具は機械に固定され、それを左右に移動させながら加工します。材料が回転しますから仕上がりも円筒状の形状に成ります。主にシャフトなど軸加工に用いられます。この旋盤も数値制御化が進んでおり、複雑な形状の加工も可能になりました。

 バイト
・穴あけ加工(リーマ加工含む)

この加工は技術者でなくとも、殆どの人が知っている加工方法です。ドリル(刃物)という工具を用いて材料に穴をあける加工のことです。材料はバイスに固定され、ドリルを回転させながら上下に動かに穴加工を行います。

ドリル

研削加工

研削加工は砥石を高速で回転させながら材料の表面を削る加工方法のことです。砥石にはダイヤモンドや炭化ケイ素などの砥粒がボンドで固められています。この加工の特長は切削加工では出せない精度で仕上げられるところです。切削加工の後、表面の仕上げに用いられます。サブミクロンまでの仕上げ精度があります。

砥粒

研磨加工

研磨加工は、材料の表面性状(表面粗さ)、寸法精度、平面度、真円度などの幾何形状精度の向上を目的とする加工方法です。研磨加工には「固定砥粒加工法」と「遊離砥粒加工法」の2つがあります。
固定砥粒加工法には、ホーニングや超仕上げなどがあり、遊離砥粒加工法よりも研磨時間が短いと言った特徴があります。また、遊離砥粒加工法にはラッピングやポリッシングなどの加工法があり、固定砥粒加工法よりも表面仕上げに優れています。砥粒などを使わずに研磨加工する、④電解研磨法もあります。この研磨法の特長は加工しようとする形状のコマ(電極)を造り材料を電解液の中に浸し、コマを押し当てながら表面の凸部を溶かして加工する方法で、金型の表面仕上げに用いる加工機

ワイヤーカット加工(ワイヤー放電加工)

ワイヤー加工は、コマ(電極)の代わりに金属ワイヤーを電極として加工する方式です。ワイヤーは一定の速度で巻き取られながら加工物に触れると放電しその時の熱により材料を切断していきます。材料はX-Yテーブルに固定され数値制御されており、Gコード入力により自動で加工をします。ワイヤーは0.03mm程度の極細なので細かな加工が可能です。

まとめ

機械加工にも色々な種類の加工方法があり、加工時間やコストが大きく違います。また、特殊な加工機になると加工機を持っているところも限られます。試作ではなるべく汎用機で加工できるような部品形状とし、量産やどうしても顧客から要求される様なときは、部品の形状をさらに考慮して適切な加工方法を選択する必要があります。必要以上に精度を厳しくしたり、複雑な形状を一体にしてしまうよりも、単純な形状の組合せにて形状を構成した方がコストや品質において有利な場合もありますので設計をする上では、どのように加工をするか十分な検討が必要です。

 

 

 

 

 - 加工技術, 設計全般